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STORY2
俺は、此処に来て先ず比較的開発が遅れている区画を選んで部屋を借りた。都会の方になると情報が入り乱れ、上手くハック出来ないのと、リラックス出来ないから。それだけ。
外に出ると、昨日雨が降ったせいか霧が出て視界を狭めていた。
仮想空間では、世界中の言葉で毎日アナウンスが流れ「ようこそストレージへ」なんて、デパートのような安い文句を叩いている。今日みたいに天気が悪いと、雑音が反響して大変耳障りだ。
これに騙され、洗脳され、触発されて行く奴が何人いるのだろう?
あー…。今日も最悪だなぁ。なんて呟いて部屋の鍵を閉め、家から五分程の距離にある馴染みのカフェに足を運ばせる。
今日は何人死んでんだろ?そんな事を考えながら、ポケットに手を突っ込んで、くすんだ街を見ながら一歩一歩。
「今日も狂ってるな…」
~cafe Aron~
「おばちゃんー!茄子入りミートスパとアイスティーね」
「おばちゃんじゃないですぅー!」
いつもなら、おばちゃんが厨房から出てくるのに、今日は違った。俺と歳も変わらなくて、背格好も同じくらい?
「あ、ごめんねアルバイト?」
「違います。あなた、葵光太という存在がこの世の中から消えないようにサポートするのが私の仕事です。その為に来ました」
「は?え?」
「早速ですが、私は何故あなたが、そこまでクローニングを拒否するかは理解できないし、クローニングすれば、今よりもレースに出る回数も増えるし、あなたが望む事も、もしあなたがレースで死んだとしても、あなたのクローンがいる事によってあなたの望む事は絶やされる事はない。」
何なんだよこいつはベラベラと…
頼むからいつもの、おばちゃんを出してくれ…
「私は真里島京子といいます」
此処に来るのももう何度目だったか…三年前、あの時頼んだ白身魚のパスタは凄く美味しかったけど、もう二度と頼まない事に決めた日でもあった。
それから、緊張は出来る限りしないでおこうということ。
嫌な予感を感じたらそのまま進まない事。これ教訓。